飛鳥未明の連載コラム#2「干支とは?」

飛鳥未明の連載コラム#2「干支とは?」

東洋の占いに於いて干支はとても重要です。

しかし、現代の生活では、干支は年賀状を書くときくらいだけの登場ですから、とても馴染みがあるようで実は意外な思い込みが、非常に蔓延しています。
なぜならば、まず干支は「えと」と読まれますが、その干を「え」とは読めないですし、支を「と」とも読めません。

つまり、干(かん)支(し)が占いの世界では正しい読み方です。
干支の干は東洋の五行思想が元で、また五行とは、全てのものは木、火、土、金、水(を組み合わせて)で出来ているという考え方です。
この木火土金水をさらに兄(陽)と弟(弟)に細分化し、甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みずのえ)、癸(みずのと)全部で10通りあります。
そして兄を「え」と呼び、弟を「と」と呼ぶことからそれらをまとめる形で干支を「えと」と呼ぶようになりました。

さらに、干支の支はもともと東洋思想の時間を表す記号です。
この干支が生まれた時期はまだ文字も読めない人が殆どでしたため人々が覚えやすいようにニックネームとして動物を当て嵌めることにしました。(今で言う幼稚園生が持ち物を名前で誰のものかを判別しにくいので乗り物やお花などのシールを貼って目印にするような形です。)
つまり、一番、二番、三番ではなく太郎、花子、トメというように割り当てたのです。

また、よくイノノシ年生まれは猪みたいに突進型の性格と言われたりしますが、実際はイノシシ年生まれの人がみんな突進型ではありません。
しかし、それが逆に独り歩きをして、それが占いと思い込んでいる方もいますが実際の占いはそんなに単純ではありません。
つまり、残念ながらその思い込みが占いは当たらないという誤解を招いているとも言えます。

さて、時という単位を昼か夜か、夏と冬だけでは表現しきれません。
ですから朝や夕方、春や秋それをさらに細分化した表現が必要なのです。
つまりまだ、社会に漢字や数字がまだ浸透していなくても人々の生活のなかに時間を示す表現が必要なのです。
それが、この十二支となります。

具体的には1年を12等分して、順番に子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥としました。
ひとつの建物12等分にして、それぞれにお部屋の名前をつけた状態です。
ですから一年間を約12等分したら月になりますから、子月、丑月、寅月、卯月、辰月、巳月、午月、未月、申月、酉月、戌月、亥月です。

そして1日を12等分したら24時間なら、2時間単位の時になりますから、子時、丑時、寅時、卯時、辰時、巳時、午時(正午)、未時、申時、酉時、戌時、亥時となります。
また、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥その表す動物の姿から、できた記号が漢字となったものです。
その順番はよく、昔話に出てきますが実際にこれらの動物が本当に競争することはできないですからファンタジーのお話になりますが、その順番を覚えるには何かしらのこじつけも必要です。

例えば昔々1867年はいやだろうなと覚えたみたいにです。
そして干支はその十種類の干と十二種類の支を組み合わせてできています。

他にも、高校球児の憧れの甲子園は甲子(きのえね)の年にできたことから名付けられました。
また甲子は、干支の一番前に当たる組み合わせです。
そして乙丑(きのとうし)、丙寅(ひのえとら)、丁卯(ひのとう)、戊辰(つちのえたつ)、己巳(つちのとみ)、庚午(かのえうま)、辛未(かのとひつじ)、壬申(みずのえさる)、癸酉(みずのととり)、そして十干支が一回りして、甲戌(きのえいぬ)、乙亥(きのとい)・・・
その最後に癸亥(みずのとい)となります。

その組み合わせの中で火の兄の丙と一番太陽が強い時期を表す午が丙午(ひのえうま)と言います。
確かに干も支も火が一番強い時期を表します。
しかし、その年に生まれただけでは火のように強い人とはなりません。
その人自身が火を味方に付けるのか、逆に暑さに弱くて動けなるなるのかは人によって違うからです。
算命学や四柱推命ならどちらのタイプであるかは一目瞭然です。
そして60パターンで一回りして還暦を迎えるのです。

さて、平成もいよいよ最後の年となります。
干支で表すと平成30年が戊戌(つちのえいぬ)が平成31年が己亥(つちのとい)となります。
新しい時代に向かって占うのにも良い年といえるでしょう。

戊は山や岩石などの固く高い土を表します。
そして、戌は夏の暑さを過ぎた土を表します。
確かに平成30年はとても暑い年でした。
また、土は本来、動くものではありませんが地震は地球が生きている証であり、土のエネルギー豊富で強すぎ、バランスを失った状態とも言えます。
己は畑のような耕された柔らかい土であり、そして、亥は霜が降り始めるような時期の水です。
つまり、柔らかい土に霜が降りるときのイメージです。

ですから、平成31年は、そのような環境に対するしっかりとした備えが大切です。
また、占いはもともとその年の作物などの出来栄えを占いながら長い人類の歴史から培われたものです。
つまり、ただの迷信ではなく、今までの経験を活かし、未来に備えることができるのが占いの神髄なのです。

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飛鳥未明

占い歴35年、プロ歴17年、占いライター歴5年 Yahoo!占い トップとなった※的中唖然!同業者も頼る≪ホンモノ導師≫飛鳥未明◆運命創算術を監修し、「開運館E&E」上野マルイ、「ミラ・フォーチュン」東大島、谷中銀座「たまる」などで対面鑑定を、エキサイト電話占いで電話鑑定を行っています。