現代社会は科学の力が強い時代でもありながら、それだけでは割り切れないもの、それだけでは解明できない世界が存在します。
そして、その現実に大きな不安や不満を抱えることも多くありません。
占いは、どこか神秘的でそしてどこか怖い世界とも思われているものでもありますが、だからこそ未知の世界を探求する術でもあります。
つまり、占いは現在、過去、未来、人の心やその他の真偽など直接確認することが困難なものを判断する術として用いられる方法です。
そして現代では、テレビや雑誌などの手軽なものから、インターネットやアプリ、コテンツさらに、電話やチャット、そしてデパートやショッピングモールなどにも直接鑑定するブースが設けられいろいろなスタイルが多く、さまざまな個人的な悩みにも対応できるため、多くの人々に浸透されています。
また、占いの歴史は非常に古く古代文明とも結びついていました。
しかしその時代は、個人個人の悩みを解決するためではなく、例えばその年の作物の出来栄えや村や国家の一大事を乗り越えるための精神世界の儀式でもあり、そのためのひとつの手段でもありました。
それらを、天に浮かぶ星や、その他の象徴や兆候などから流れや答えを導き出していきます。
しかしそれは、科学的な根拠によって結果を求めるのではありません。
つまり偶然と必然、それを共時性として捉えているのです。
またよく、占いは統計学と誤解されることが多いですが、本来、統計学とは、天文学的な量のサンプルを分析して、その事象の確率から求めて行く学問です。
しかし、占いが成立した時代は、それだけ多くの事情のサンプルを集めることもそれを集計し体型立てをする材料も処理をするものもありませんから、占いは本来、統計学から導き出された内容ではないのです。
そして占いは大きく分けて命・卜・相の三種類に分けられます。
命占に分類されるものは、その人や国家や団体が生まれた年月日と時間、場所などから、その人や国家や団体のもともと持っている性質や人生観、さらに、ご縁などを占うことができます。
例えば、四柱推命、紫微斗数、西洋占星術(ホロスコープ)、数秘術、九星気学、算命学、0学占い、六星占術、動物占い(算命学を簡略化したもの)、星座占い(西洋占星術を簡略化したもの)などがあります。
つまり命占に分類される占いは統計学ではなく分類学です。
また実は、分類学は生物を分類するという意味あいからみると有史以前よりあります。
つまりもっと具体的に言えば人類時代ですらない時も、ある決まりに基づいて「これは食べれる」「これは食べられない」と仕分けていれば、分類学としてはすでに存在していたとも考えられるのです。
そして、それぞれの性質が断定的と思われがちではありますが人はその時や場面や環境で様々な表情を持っているのです。
つまり、生を受けた時と環境からそれぞれの性質を分析していくのです。
そして例えば短気で気性の荒い性質なら、少し落ち着いて考えることや、優しい言葉を使うようにするなどを心がけるなど、その特徴の傾向から改善方法も見ることが可能です。
また、卜占に分類される占いは、占う時に表れた象徴(カードや文字、その他の形態など)によって占うスタイルで、例えば好きか嫌いかを花びらの数で占う花占いも卜占となります。
卜占は、周易、断易(五行易、卜易、鬼谷易)、梅花心易、六壬神課、奇門遁甲、ルーン占い、タロット占い、ジプシー占い、カード占い、ダイス占術、水晶占い(スクライング)ダウジング、ジオマンシーとなります。
卜占は、基本的に人生丸ごとという長期的な内容ではなく、ある事柄を(結婚して良いか、この話に応じて良いかなど)ピンポイントで吉凶を深くみていきます。
つまり、その物事が吉なのか凶なのか、それによってどのようになるのかなどをその案件を中心に具体的に探っていきます。
また、占術によっては、どのようにすれば良いのかの指針を示すことも可能で、「易経」はそれを集めたマニュアル集でもあります。
そして、卜占は水晶球占いや六壬神課のように非常に高度で難易度の高い卜占もありますが、花占いのように単純で誰もがすぐできる占いもあります。
また、相占に分類される占いは、その形や特徴をもとにその性質や傾向をみることができます。
例えば、姓名判断、手相占い、人相占い、印相占い(印鑑占い)、名刺相占い、夢占い、風水、家相、墓相などが当てはまります。
相占いは、その特徴から、吉凶などを占いますが、印相占い、名刺相占い、風水などは改善もしやすいことが特徴です。
特に風水は自然災害の起こりやすいところとも直結していますから予め対策を練ることにも繋がる手法です。
また、これらとは別に最近特に霊感占いに人気がありますが占い師の技量によって差が激しいことが特徴とも言えます。
占いは、単に吉凶を計るだけと思われがちでそれだけで終わってしまう場合もありますがなぜ、そうなるのが、どうしたら本来の目標に到達することができるのかを検証していくことも大切な目的です。
占いは不安な時、心の拠りどころとして用いられることも多くそのため悪用されることもありますが、人々が悩みを乗り越えるための歴史が知恵と叡智によって育まれたものでもあります。
そして、その知恵と叡智を活かすも殺すも占う人と占われる人にも委ねられているのです。